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成功者の話よりも、ビジネスを成功させるために信じるべきもの

聖書に以下の事を学ぶ。

イスラエルがバビロンのネブカドネツァル王の統治下にあったとき、王がイスラエル人の王族の中で優秀な少年4年を選び、教育を施した。その4人が、ダニエル(ペルテシャツァル)、ハナンヤ(シャドラク)、ミシャエル(メシャク)、アザルヤ(アベド・ネゴ)であった。ダニエル自信は王宮にとどまり、残り三人はバビロン州の行政官に任命された。

さて、何人かのカルデア人がユダヤ人を中傷しようと企て、王にユダヤ人は、王様の神に仕えず、金の像を拝みもしないと伝えると、王は怒り、三人を呼び、「もしも拝まないなら、直ちに燃え盛る炉に投げ込ませる。お前たちを私の子から救い出す神があろうか。」

三人は、「私たちのお仕えする神は、その燃え盛る炉や王様の手から私たちを救うことができますし、必ず救ってくださいます。そうでなくても、ご承知ください。私たちは王様の神々に使えることも、お建てになった金の像を拝むこと、決して致しません」と拒絶。三人は王の怒りを買い、燃え盛る炉に投げ込まれた。しかし三人は、火でその体を損なわず、髪の毛も焦げてはおらず、上着も元のままで火の匂いすらしなかった。王は、「三人の神を讃えよ」と言って、バビロン州で高い位に付けた。

さて、これをビジネスに例えよう。ネブカドネツァル王は、ある分野のカリスマコンサルタント、あるいはかつての成功者である。炉に投げ込まれた三人は、自分たちの信念を持っていた。コンサルタントの言われることは聞かず、最初のうちは、ビジネスが上手くいかずに、会社の資金繰りが火の車になっても、全く動じなかった。

動じずに、自分たちの信念を信じ切って、時がたてば、その火の中から無傷で表れて、売上を伸ばすことができた。このように考えてはいかがだろうか。

最初は自分たちのやり方でやっていると、上手くいかないこともある。それを成功者はそれ見たことか、自分のいうことを聞いておけばよかったのにと思うかもしれない。しかしコンサルタントとは、自らの成功体験があるかないかに関わらず、ある時期の成功事例の知識を持っている人であって、それが今の時代にも適切かどうかなんてわからないし、正直、適切であるほど時代の流れは、もはや緩やかでないと思った方がいい。昔の成功体験が、いま通じることもあるかもしれないが、大半は通じないと思った方がよく、もちろんコンサルタントの意見を聞いて、傾聴に値するものがあれば、聞いておけばいいし、使えると思ったら使えばいい。

しかし、鵜呑みにしてはいけない。信じ切ってもいけない。自分が信じるものを貫徹すれば、どんな災難でも乗り越えて、自分たちの未来を掴める、という例えなのである。コンサルタントよりもむしろ利害関係のない第三者の意見を聞いた方が、自分のためになることが多い。利害関係がある奴(例えばブローカー)のうますぎる話等、鵜呑みにして、信用するな。少しは疑ってかかれ。

[教訓]

〇コンサルタントはかつての成功者か、かつての成功事例を知っている人。これからの成功者になれるかはまた別。

〇コンサルタントの意見よりも、自分が信じるものを貫徹せよ。自分で未来を掴むために。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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