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いつ待望の売上が上がるか、その予兆のとらえ方

聖書に以下の事を学ぶ。

「いちじくの木や、他の全ての木を見なさい。葉が出始めるとそれを見て、既に夏の近づいたことがおのずとわかる。」

気象庁が梅雨入り宣言をすると、梅雨だとわかるが、そもそも雨が続いているので、一般人もなんとなくわかる。だいたいカレンダーを見れば、いつ頃夏が来たとわかるし、そもそも熱いから夏なのであって、熱けりゃ誰でも夏が来たとわかる。中には冷夏というのもあるが、夏だと気象庁が言わなくも困らない気がする。

さて、上の例えは、夏が来るのを暑さで判断するのではなく、いちじくの木等の葉が出始めたら、夏が近づいたことがわかるとしている。つまり、何かで予測せよということだ。

一生懸命、人間が地震を予知しても中々当たらないが、地震の前にナマズが騒ぐとはよく言われる。まだ、その因果関係を完全に立証しきってはいないが、一般的に動物は、視覚、聴覚、嗅覚、温度覚、振動覚、平衡覚、電気覚等の感覚が刺激されると考えられ、これらを刺激する現象が地震に先行して発生していると考えられている。地震が来てからだったら、誰しも揺れるからわかる。地震が来る前にそれを予期して備えたいものだ。

実は、ビジネスも同じである。今のやっているビジネスが、これから成長していくとして、はてどこで損益分岐点に達しそうか、そのきっかけは何か、ということを数字以外の、何らかのイベントで予期できるのではないか。

自社がSNSを使っているとしたら、お客様からの声があふれたり、どちらかというとポジティブな意見が増えてきたら、どこかで売り上げが急激に伸びることを予測することができるかもしれない。

ビジネスも自然減少の一つだから、最初はゆっくりとしているが、どこかで一気にブレイクしたりする。植物を見ればわかる通り、種から芽が出たら、その後は急激に成長する。逆にSNSでネガティブな意見が多くなってきたら(例えば昔は美味しかったけれども、最近は味が変わったね、とか従業員の態度がめちゃ悪等)、今は売り上げの推移は悪くないが、いずれどこかで急落する可能性もある。おそらくお客様の声というのは、ビジネスの行く末を判断するにあたって、ものすごく有用なツールだ。地震の時のナマズを見るかの如く。売り上げが下がってから、慌てても遅い。常にお客様の声に耳を傾け、日々、反省し、お客様のニーズにこたえ続け、長期的にビジネスを継続したいものだ。

[教訓]

〇売り上げが上がってきたら、誰しもそれを実感する。売り上げが上がる前にそれを予測できる指標を見つけよ。そしてその指標の達成に全力を注げ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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