聖書に以下の事を学ぶ。
「7年目ごとに負債を免除しなさい。」
これがまかり通ったら借金した者勝ちな世の中になってしまって、この世から金融業が消えてなくなるだろう。誰もお金を貸すものはいなくなってしまう。もちろん、この後に注釈が付く。
「同胞である隣人から取り立ててはならない。外国人からは取り立てても良い。」
これでも、隣人に貸す人もいなくなる。そのため、ここではあえて相当意訳させていただく。
自分が借りた借金をまずは7年で必ず返済をする計画を立て、それを実行し、借換の場合には、返済後に借りるという考え方はいかがであろうか。この場合にも、少し注意が必要であって、売り上げが拡大するにあたっての運転資金は、売上が増えれば増えるほど増やさざるを得ないし、借換をしたとしても実際の内容は金利を払って借りっぱなしになってしまう。日本政策金融公庫の借り入れは運転資金が7年であるから、この年数に対する合理性はないこともない。
設備投資はどうであろうか。日本政策金融公庫であれば10年である。そもそも設備投資で融資を受けるときは、その設備の耐用年数なども考慮に入れなければならない。そうなると7年と区切られるのは都合が悪い。
もう一工夫をしてみよう。7年という年数はある程度幅を利かせることにして、借りたもので当初の予定でその年数を縛った時には、その返済を守るために、ありとあらゆる努力をすべきということである。売り上げを上げる。無駄なコストを削減するなどして、利益率を高め、返済原資を確保し、当初の返済計画を達成する。
これらを念頭において、冒頭の文言を修正すると、
「7年ごと(あるいは予定通り)に一度完全に負債を返済しなさい」ということになろうか。
負債は経営の足かせになりかねないから、なるべく決まりきって始末をつけた方がいい。自分に規律を持たせるという意味で、負債の免除に関する文言は解釈したいものである。
また、同じ申命記の中で、「同胞には利子をつけて貸してはならない」とある、グループ会社に貸すとか、会社の社長が自分の会社に貸した場合、本来は利子なんて取るべきではないと思うが、取ったとしないと寄付金課税されてしまう。聖書のようにはいきそうにない。
そういえば、自己破産をした人間は、7年たつとブラックリストから消える。ここからきているのであろうか。
[教訓]
〇7年で借りた借金を返済するように売上と利益を上げるよう取り組め。