世界の歴史を題材とした起業家応援メディア

起業時に心の余裕を持つ方法

聖書に以下の事を学ぶ。

・・・10人の乙女がそれぞれ灯をもって、花婿を迎えに出ていく。そのうちの5人は愚かで5人は賢かった。愚かな乙女たちは、灯は持っていたが、油の用意をしていなかった。賢い乙女たちは、それぞれの灯と一緒にツボに油を入れて持っていた。ところが花婿の来るのが遅れたので、皆眠気がさして眠り込んでしまった。真夜中に「花婿だ。迎えに出なさい」と叫ぶ声がした。そこで乙女たちは皆起きて、それぞれの灯を整えた。愚かな乙女たちは賢いお米たちに言った。「油を分けてください。私たちの灯は消えそうです。」賢い乙女たちは答えた。「分けてあげるほどはありません。それより店に行って、自分の分を買ってきなさい。」愚かな乙女たちが買いに行っている間に、花婿が到着して、用意のできている5人は、花婿と一緒に婚宴の席に入り、戸が閉められた。その後で、他の乙女たちも来て、「ご主人様、開けてください」と言った。しかし主人は「私たちはお前を知らない」と答えた。だから目を覚ましてなさい。あなたがたは、その日、そのときを知らないのだから。」

要するに賢い乙女は油を多めに持っていて、愚かな乙女は油をそれほど持っていなかったために、賢い乙女だけが祝宴に呼ばれて、愚かな乙女ははじき出されたということになる。一応前提なのは、花婿の数が5名だったのだろうか。合コンの場合、なるべく男女の数を同じく合わせるものだが(中には相手がいたり既婚者もいるものだ)、愚かな5名も、数合わせに入れてくれるような気がする。

いずれにしても、物事には事前準備が必要だということの例えであり、もう一つとしては、遠慮なくライバルを蹴落とせということだろうか。後は、チャンスを存分に生かすために、集中せよともいえる。

起業間際では、必要最低限の資金だけしか持たずに始めてしまう人も少なくない。最初は絶対に上手くいくと思っているから、それほど資金が要らないと判断したのだろうが、本人が思っているほど、事業はスムーズに進まない。トラブルが起きたり、自分の想定した売り上げが上がらなかったり、が十分に起きえる。お金が無くなってから、調達しようと思っても、なかなかうまくいかない。銀行側としてみれば、アンタの事業能力がなかったんじゃないのと足元を見られることになる。

それ故、起業してすぐは、ある程度潤沢の資金をもって始めた方が何かと良い。資金が枯渇すると、慌ててしまって、良い結果にはならない。上記例で行くと油を潤沢に持っている方がチャンスが転がってくるというものだ。そして油を持っていなかった者を結果として蹴落とすことで、おそらくは望みの結果となりえたことだろう。

[教訓]

〇起業時には潤沢な資金をもって始めよ。気持ちに余裕が出る。しかし油断になるときがあるから気をつけろ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
SNSでフォローする