世界の歴史を題材とした起業家応援メディア

経営者は太陽になれ

「・・・姉さま、暗いよ、暗いよ!」
四歳であったか五歳であったか、夜中に目覚めたとき、圧倒的な闇が彼の幼い小さな身体にのしかかってきて、彼は必至で救いを求めた。枕もとの伝統のスイッチを押し続けたのに、光は闇を追い払おうとしなかったのだ。後日、判明したことだが、父親が電力料金を支払わなかったため、送電を止められていたのだ。・・・

弟の叫びを聞いて、アンネローゼが隣室から飛んできた。・・・
「ラインアルト、ラインハルト、もう大丈夫よ。一人にしておいてごめんね」
「姉さま、暗いよ」
「暗くても、あなたの金髪ははっきり見えるわ。とてもきれいに輝いているわよ。」
あなたの黄金色の髪が闇を照らすわ、あなた自身が光の源になるのよ、ラインハルト、そうしたら何も怖くないわ、どんな暗闇でも、あなたを傷つけることはできなくなる。光におなりなさい、ラインハルト・・・。

(解説)
電力料金を支払わなかったために、電気が使えない。笑えないが、資金繰りに困った会社であれば、それくらいはないわけではない。電話機によって異なるが、NTTの電話に関して言えば、電話線を通じて電気が供給されるから、NTTの電話料を払っている限りは、問題はない。最近、会社の電話をネット、あるいは携帯にしておけば、会社の水道光熱費を払えなくとも、通話は何とかなる。かっこ悪いが、電話さえなんとかなれば会社とは何とかなるものだ。ある会社は、普段の請求書はスルーで、督促状が来て初めて請求書であると認識していた。経営者たるもの、それくらいの知恵は働かそう。何が何でも期限通りに払わなければならないわけでもない。

ラインハルトは持って生まれた金髪がある。日本人は染めない限りは金髪にはならないが、黒髪もカッコいいと思う。正直、アメリカ人は金髪になれているから、黒髪がうらやましいとも言っていた。

さて、意志を持った生命体と言う視点で考えれば、現状、人類が最高位に属すると思うが、生命体と言うレベルで考えれば、我々身近な存在で最もすごいな、と思う生命体は太陽ではないかと思う。すごいエネルギーである。自家発電だし、もの凄いエネルギーを発してもなお、継続的にエネルギーを発し続けている。太陽がなければ、中長期的には人類は生きていけない。そのうち、太陽系外に旅立つくらいになっていけば、太陽がなくても生命活動を営むことくらいはできるだろうが。

経営者は、まさに太陽のような存在であるべきだ。各方面に自らのエネルギーを与え続けなければならない。自らが光の源になれば、怖いものなどこの世にはありはしない。しかし残念ながら、守銭奴というブラックホール型経営者も少なくはない。顧客から金を、稼いだ源泉となった労働力から搾取。太陽は周りに惑星が集う。ブラックホールの周りには何も集まらない。どちらが会社経営を継続できるかは明白である。

(教訓)
〇経営者は太陽になれ。エネルギーを周囲に供給し続けろ。
〇経営者は間違ってもブラックホールになるな。守銭奴の周りには何も集わない。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
SNSでフォローする