「いいか、わが息子よ、偉人なら一度の忠告で反省する。凡人なら二度繰り返しても諫められれば、まず改める。出来の悪い奴でも三度言われれば考え直す。それでも態度を変えないような奴は、見放してよろしい」
「四度目の忠告はしなくていいの?」
「四度目になればな、追放されるか投獄されるか、あるいは殺されるからだ。暗君と言う奴は、そういうものだ。だから四度目の忠告は、自分自身に害を及ぼすだけでなく、相手に余計な罪状を重ねさせることになり、誰のためにもならない」
「・・・ふうん」
「父さんは、能無し社長を三度諫めて、その後、独立した。そしてこの通り、社会の信用と息子の尊敬に値する立派な人物になった。能無し社長は破産してその後どうなったやら」
(解説)
ヤンの父親が、子供の頃のヤンに語ったことをヤンが思い出している。まとめよう。
(a) 偉人:一度の忠告で反省する
(b) 凡人:二度諫められれば改める
(c) 出来の悪い奴:三度言われれば考え直す
(d) 相手にするな:何度言ってもわからない奴
四度目の忠告をすると、追放されるか投獄されるか、殺される。回数は覚えていないが、忠告をしたら、会社から追い出されたことがある。その会社は到底、会社としての体を成していない。回数はともかく、考え方としては合っている。
下の者からのアドバイス、忠告であるが、本当に聞かない奴は聞かない。頑固と言うか、思い入れが激しいというか。聞かない奴にいつまでも関わっていても時間の無駄である。追い出されるかもしれないが、それも縁。それをどのようにアドバイスしたとしても、他人の考え方は、本人の考え方と反すれば、聞きたくないのであろう。それは、いわゆる上手くいかないことの裏返しなのだ。本人の意思決定の否定は、本人そのものの自己否定につながるという事と思われるが、アドバイスしている方としては、コトを否定したのであって、ヒトを否定したわけではないのだけれど。上手くいかない奴は人の話を聞かない奴であることには違いない。
忠告してくれた人に腹が立っているのではない、上手くいかないことにイライラしているのだと思われる。でも永遠に反省しないから、付き合うのはやめた方がいい。
(教訓)
〇偉人は一度の忠告で反省する。凡人は二度の忠告で改める。
〇バカは何度忠告してもわからない。他人の話を聞いてわからない奴は成功しない。だから、身の回りから去るべし。