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出世払い野郎はいつまでたっても成功しない

銀河帝国上層部で、対イゼルローン主戦論が台頭するのに呼応するかのように、イゼルローンでも対帝国決戦の気運が上昇しつつある。冬眠の時期は終わった、といいたげだった。万事、慎重派のアレックス・キャゼルヌ中将も、続出する経済的・流通的混乱が帝国内にとって「蟻の一穴」になる可能性を指摘した。
「ですが、皇帝ラインハルトは、少なくともゴールデンバウム王朝より善政を強いているじゃありませんか」
「善政の基本と言う奴は、人民を餓えさせないことだぞ、ユリアン」・・・
「餓死してしまえば、多少の政治的な自由など、何の意味もないからな。帝国の経済官僚たちは、さぞ青くなっているだろうよ。もしこれが帝国本土まで波及したら、と」

(解説)
大抵の会社は、きちんと関係者の報酬を払っている。それが当たり前である。しかし中には、そんなことお構いなし、と言う経営者ずらした奴もいるのだ。ここで言う関係者とは従業員だけではない。それは当たり前だ。関係者は広く考えれば、税金などを支払う対象の国、地方公共団体や、社会保険のような年金機構、仕入先、そして、外部に仕事を依頼したときの外注先等である。

ありがたいことに、セーフティネットがあるため、餓死をする人はそれほど日本では多くないだろう。ホームレスを見ていても、空き缶を集めて小銭稼ぎをしているが、残飯を拾ってきて、その日の食い扶持を何とかしているようだ。本当に日本とは恵まれた国である。退職した後はしばらく失業保険で何とかする、どうにもならないときには生活保護もある。ただ、どちらも使ったことはない。

たまにつまらない経営者の仕事を受けてしまうことがあって、まるでお金にならないか、あるいは対してお金にならないか、この違いはかなり大きいのだが、どちらの考えも基本は同じ、「儲かったらたくさん払います」ということだ。つまり成功報酬野郎である。完全フルコミッションよりも、少額払ってくれて、それ以上は上手くいったら、の方がもちろん相当マシではある。

自由と安定的な収入は反比例の考え方であるが、上記の成功報酬野郎の場合、本当の意味で成功した人を見たことがない。それは、おそらく、その仕事を手伝う方が、飢える危険性があるからだ。経営者は従業員だけのリーダーではない。実は外注先にとっても、稼がせてくれるという意味でリーダーなのである。関係者に飢えさせないリーダーのところには、優れた人が集まる。飢えさせる危険性があるリーダーのところには、優秀な人が周りにいつかない。だから、いつまでたってもリーダー本人も成功しない。

(教訓)
〇出世払い野郎はいつまでたっても成功しない。
〇成功報酬野郎もいつまでたっても成功しない。先に自分がリスクを負って払え。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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