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ビジネスの成功の法則とは

先制され、行動の自由を失った帝国軍は、当然ながら敵の攻撃を防ぐための空間を求めねばならなかった。そしてそれは陣の内側にしかなかった。外へ向かって突出すれば、集中砲火を浴びて原子に還元してしまう。
こうして、帝国軍の戦列は、単なる密集体系と化した。それは基本的な球形陣ではあったが、それが編成されたのは能動ではなく受動の結果であり、積極ではなく消極の産物であった。

(解説)
主導権を握ることが、ビジネスで成功するための条件である。景気が悪いから儲かりません、ではただのバカである。景気が悪いだの、政府が悪いだの言う前に、この景気の悪い状況下でどのように稼ぐかを考えるのが経営者の役割である。

主導権を握るという事に関して言えば、営業においても同じである。顧客の言われるがままであったら、契約を勝ち取ることなどできやしない。実は、会話を多くしている方が、主導権を握ているように思えるが、そんなことはない。よく話すということは、実は相手のニーズを得ていないことが多い。単に、自分の都合で商品の説明を淡々としているだけである。

まずは相手のことを知るために、相手の言葉を引く必要がある。よく話す人は自分が話すことにしか興味がなく、相手のことを知ろうとしていない。だから、相手に8割ぐらい話させ、自分は2割程度で十分なのである。これでも十分に話の主導権は握れる。しかもこの2割は相手に対する質問が多くを占めるでよい。こちらが質問をすれば、相手はその質問に対して答えようと頭を使っている。質問を受けると、人間の脳に「自分が明確でないことは埋める」という行動を起こさせる。人間は明確でないことがあると不安で仕方がない。この不安を解消しようというのが、質問に回答するということなのである。

質問の組み立て方は、そう難しくはない、5W1H、つまり何の(What)、誰の(Who)、いつ(When)、どこで(Where)、なぜ(Why)、そしてどのように(How)を会話の中にちりばめていき出せばよいのだ。これによって、相手が明確でない部分が明らかになる。

自分の話を聞いてくれるだけでも、相手に信頼感を持つものである。そして質問をする時には「尋問」にならないように気を付けろ。相手を圧迫しても得られるものはない。そして質問と会話は、結局のところ、お互いの信頼関係の熟成のためにある。その結果として、ビジネスが開始されるのである。

(教訓)
〇主導権を握ることが、ビジネスで成功するコツである。
〇話をすれば主導権を握るわけではない。むしろ聞き手になれ。相手に8割ぐらい話させる気持ちで。主導権を握るという事は、相手のニーズを知ることである。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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