「人の意見を聞いてから出る知恵は、本当の知恵ではない。」
(解説)
人の意見を聞いてから出る知恵は、その意見に引っ張られて、自分の知恵ではない。誰かの話を受け売りにしているだけでは、それは単なる知識でしかない。
そうは言っても、自分のスタンスというものを明確にするのは難しい。主義主張ですらも、自分が好き勝手に言っているようでいて、実は誰かの主義主張に染まっているだけだったりもする。社会的な問題が起きたときに、色々な人の意見を聞いて、どれが一番気分的にすっきりするか、そんな経験はないだろうか。
最初はある考えだったのが、自分が尊敬する人が別のことを言ったりしていれば、そちらの方が合理的かなと思ったりもする。自分の主義主張なんて案外そんなものだ。嫌いな奴が言っている主義主張は、感情的に反発もしたくなる。当然、いつもは嫌いだった奴なのに、同じことを言っていると思うと親近感が湧いてくることもある。
むしろ、自分のスタンスが固まらないうちは、広く色々は人の意見に耳を傾け、自分が感情的にどれが納得できるかという視点から、自分のスタンスを決めていけばいいのではないだろうか、主義主張に正解や不正解はないのだから。
人の意見を聞いてから考える知恵は、自分の知恵でなかったとしても、軸が固まれば、自分で考えられるようになる。最初から、人の意見を聞かず、自分で何が何でも考えなくてもいいのではないだろうか。そもそも自分の主義主張なんて言うのも、生きているうちに真逆に変わることだってある。
[教訓]
〇主義主張の軸が決まるまでは、色々な人の意見を参考にして、気分で決めると良い。