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自社の進むべき道の見つけ方

宮本武蔵に学ぶ、

「風と言うのは、昔風とか、今風とか、それぞれの家風等があるから、世間の兵法について各流派の内容をはっきりと書き記すのである。他を良く知らなければ、自己をはっきり知ることはできない。何事を行うにも、外道というものがある。毎日その道に励んでも、その本心が道に外れているならば、自分ではよい道だと思っても、本当は良い道ではない。真実の道を究めないと、はじめ、少し心がゆがんだことが、後には大きなゆがみとなるのである。」

「空というから奥もなく入口もない、道理を体得しては、それにこだわることなく、兵法の道は、本来、自由であって、自然と人並み優れた力量が備わり、時機到来してその拍子を知り、自然に敵を打ち、自然に相対する。」

(解説)

他人と区別することで初めて自分がわかる。ビジネスも他社との違いを明確にすることで、自社の進むべき道を知ることができる。

また、努力をしても、それが無駄な努力かもしれない。つまり自分がこの方法で努力をすれば間違いがないと思っても、それが本当に正しい努力かどうかがわからない。自分で勝手に自分の努力が正しいと思い込んではいけない。正しくない努力をし続けても、時間が無駄になるだけで、決して結果は出ない。10年たっても無駄なことをやり続けていては結果が出ない。なるべく早く、今やっていることが無駄かどうかを確認しなければならない。

そうしてちょっとした歪みが年数を経ることによって大きな歪みになってしまう。時には取り返しのつかないことになってしまうのだ。目標が何かを決めたら、都度都度その目標に向かっているかどうかを確認せよ。相手に確認しなければならないことであれば、遠慮なく確認せよ。それで人間関係壊れようと、壊れたらそれだけの関係だと知ることだ。ダメなら早い方がいい。

起業家にとって、ビジネスの道は本来は自由なものだ。自分なりの方法を見出して、コツコツと取り組むも、決してその成功法にしがみついてはいけない。いつ時代が変化し、その成功法が通用しないようになるとも限らない。競合相手との力関係も影響してくる。

その辺は臨機応変に、風向きが変わったと思ったら、その方法を素直に見直してみるとよい。継続は力なり、どんな状況下においても、継続できるようになれば、力が備わり、時が訪れたときに、もの凄い大成功を収めるのである。そのときにはどんな強大な競合相手にも打ち勝てるようになる。作為的にではなく、自然にである。

[教訓]

〇他社との違いを知ることで、自社の強みを知るだけでなく、進むべき道を知ることができる。

〇正しい道を進んでいるか、無駄な努力はしていないか、都度確認して臨め。大抵売り上げが上がれば正しく、上がらなければ間違っている。ビジネスにおいては、売り上げが上がらなければ、あなたがどんなに正しいと思っても間違っている。

〇過去の成功法にしがみつくな。臨機応変に望め。継続してビジネスが維持できるようになれば、強大な競合相手を倒せるくらいに、自然に力を持てるようになる。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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