宮本武蔵に学ぶ、
「二刀一流の道は、初心者でも太刀と刀を両手に持って修練すべき。一命を捨てる時には、武器を残さず役に立てたい。武器を役に立てず腰に収めたままで死ぬのは、決して望むところではない。しかし両手にものを持つ時、左右共に自由に使うことは難しい。」
「両手で一本の太刀を構えるのは、本当のやり方ではない。片手で太刀をつかいこなすために、二刀として、太刀を片手で振ることが大切。」
「誰でも、初めて片手で太刀を持つと重くて振り回しにくいが、何事でも初めて手にしたときは、弓も引きにくいし、なぎなたも振りにくい。どんな武器でも慣れてくることによって、弓を引く力も強くなり、太刀も振ることに慣れれば、道力を得て、振りやすくなる。」
「太刀を一つだけ持つより二つ持った方が良いのは、大勢を相手に一人で戦う時、また屋内などの狭い場所に立てこもった時など、特に利点がある。」
(解説)
武器は有効に使い、使い切れとしている。ビジネスにおいては、全てやれることはやれ、ということだ。出し惜しみせず、全力を投じる必要がある。手加減をしている余裕などない。やれることはすべて出し切らないと、上手くいかなかったときは絶対に後悔する。
どんな武器でも慣れが必要、同じく、ビジネスにおいてもオペレーションに対する慣れが必要だ。新しいことに慣れてくることでルーティン化できれば、物事を全力で取り掛かることができる。手加減がわかってくる。
二刀流が有効な場面は、大勢相手に一人で戦う時か、狭い場所で戦う時であるとしている。どんなスキームも場面によって有効な場合と、そうでない場合があり、場面ごとに見極める必要がある。
[教訓]
〇力を出し惜しみせず、全力を尽くしきれ。
〇やったことのないことを上手くこなすためには、慣れることが大切。慣れれば、一見不可能に見えることでも、可能になる。
〇場面によって、適切な手法は異なる。