世界の歴史を題材とした起業家応援メディア

経営で集中しなければならないポイントとは

宮本武蔵に学ぶ、

「武士は文武二道といって、文と武の二つの道をたしなむことが大切である。」

「武士が兵法を行う道はどんなことにおいても人に勝つということが根本であり、あるいは一人の敵との切り合いに勝ち、数人との集団の戦いに勝ち、主君のため、我が身の名をあげ、身を立てようと思うことである。これは兵法の功徳である。」

「兵法の道を習っても、実践には役に立たないという考え方もある。この点については、いつでも実際に役立つように稽古を重ね、あらゆることについても役に立つように教えること、これが兵法の真の道である。」

(解説)
武士を起業家に例えて考えてみよう。文と武とは、計画と実践にある。計画の中には実践における準備も入る。知識や経験を得ることが大切であろう。何よりも行動が伴わなければ意味がない。

武士は、勝つことが求められる。争いのない時代であれば、武士は勝つ必要はないが、戦国時代であれば、負けることは死を意味した。一人一人の戦いでも勝たねばならないし、複数人を相手にしてもやはり勝たなければならない。相手が多いとか、自分のコンディション不足など言い訳にならない。敗北と死は直結している。言い訳をしたら死ぬのだ。

ひたすら勝つことに集中せよ。これを起業家に例えれば、利益を出していくことに他ならない。決して資金繰りに問題が生じ、支払いが滞り、会社が機能不全になることや倒産することを避けなければならない。四六時中、利益を上げることを考えろ、食事中も、遊んでいるときも。仕事から離れているときの方が、良いアイデアが浮かぶことが多い。

起業家は営業マンとしても、そして競合企業との争いにも勝たなければならない。ここでは主君のためとなっているので、雇われも想定しているが、いずれにしても結果を上げて、自分のブランド力を築いていかなければならない。ブランド力を築くことで、よりお客からの問い合わせが増える。実績を積めば、利益率も上がっていく。

啓蒙本とか経営学の教科書はあるが、経営に正直座学は無意味ですらある。勉強したり、セミナーに行って、満足していてはいけない。参考までに本を読み、知識を得ることも必要だが、それよりは実践をして、実際に自分が行動して得られた結果から学ぶことの方が多い。それは失敗からかもしれないし、思った以上に上手くいかなかった、あるいは上手く行き過ぎた等も勉強になる。あなたの取った行動と生じた結果については、常に因果関係を明確にすることだ。それを明確にしておかないと、以後の行動がすべて無駄になる。

もし、教える立場であった場合には、教科書に書いてあることだけ説明しても意味がない。体験談を話すべきだ。しかし大学の経営学の先生では話す体験談もないとは思うが。

[教訓]
〇起業家は計画と実践をすべき。知識も得、行動もすべき。
〇何よりも企業を経営するのであれば、利益を上げることに集中せよ。貪欲に稼げ、四六時中利益を上げることだけを考えろ。食事中もプライベート中も。
〇結果はあなたにブランド力を産む。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
SNSでフォローする