宮本武蔵に学ぶ、
「5つの構えとは、上段、中断、下段、右の脇、左の脇に構えることを言う。」
「構えは5つにわけるけれども、全て人を斬るためのものである。かまえは5つよりほかはないが、どの構えにせよ、構えにとらわれず、何より敵を斬ることであると考えよ。」
「兵法の極意に言う、最善な構えは中断にあると心得よ。中断こそ構えの本筋である。・・・中断は大将の座であり、この大将の座に後の4つの構えが従うのである。これをよくよく研究せよ。」
(解説)
剣に構えはあるけれど、何でもいい、敵を斬れ。非常にわかりやすい。とかく我々は構えにこだわる。構えこそがすべてと言わんがばかりだ。色々な武術でそう教えているのだから無理はない。構えがしっかりしている方が点数が高い。そんな武術なんて格闘技じゃない、と
武蔵なら言うのだ。
ビジネスにおいても、何がセオリーだの、成功した会社はこうやってるだの、はっきり言ってうざい。色々な会社に色々なやり方があってしかりだ。勝てば官軍なのだ。経営者は勝つのであれば、好き勝手にやってよい。ただ勝てないことが往々にしてあるから、セオリーが顔を出す。セオリー通りにやっていてだめだったのだから、仕方がないと言わんがばかりだ。
努力をすれば報われる。一体いつの時代の話だ。起業家に求められるのは結果だ。9時6時仕事をしたかなんてことはどうでもよい。寝ていても寝ていなくても、少なからず寝てないからと言ってミスをして許されるものではないし、ミスをした後で寝てないからと言って許されるわけでもない。時間外も働いているから許してくれなんて、サラリーマン根性丸出しだ。
構えてる暇があるなら敵を斬れ。確かにどんな物事にも基本は必要なのだが、基本はあえて実務で身につけていってもよい。本来は簡単な知識位は軽く入れておきたいところだが。それだけ情報の入手は容易になっている。ビジネスの本質は利益を上げること、そのための最善策を最短経路でとるための手段は、とにかくまずはやってみること。結果として相当迂回するのが良くある話だが、最短経路を狙って結果迂回するのと、迂回を狙ってやはり迂回するのでは、前者の方がはるかに自分に力が身に着く。無駄なことは一切やらなくなる。
武蔵も構えは5つあるが、一番重要なものは中心であって、それ以外は付録にすぎないと言っている。まずはビジネスも自分を中心に考え、その他は皆サポートに回る役なのだ。それは自己中心的を意味するものではない。周りの人たちが動きやすいように色々とサポートするのが中心にいるものの役割だ。
顧客があなたの会社のサービスを買いやすい。従業員が顧客に提供しやすい。その環境づくりをせよ。真ん中にいる人間の方が、色々なところに手が届き、気配りもできる。
[教訓]
〇構えるより斬れ。セオリーよりも儲けろ。
〇自分を真ん中におき、周囲が動きやすいようにサポートせよ。