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差別化を図れる強力なブランド力をつける方法とは

宮本武蔵に学ぶ、

「敵のすることを、抑えようと思うのは後手である。こちらはどんなことでも兵法の道に任せて技を行いながら、敵も技をなそうとする。その手鼻を抑え、敵のどんな企図も一切役に立たないようにし、敵を自由に引き回すことこそ、真の兵法の達人であるということができる。」

(解説)

競合他社の動きは止めようがない。やりたいようにやらせるしかない。どたばたじたばたさせておけばよい。余裕を持たせるために必要なことは、自社の強みを持つこと、お客様との強い信頼関係を築いておくこと。店主のこだわりや、心配り、暖かさ、愛にお客は惹かれるものだ。決してお客様に甘いことやもてなすことがすべてではない。

例えば、オレオレ系のラーメン店では、うちの流儀に従わない客は客じゃないと上から目線で成功している店もある。これは店主のこだわりである。お客は教祖に従うがごときである。

こういう店の近くで同じようなオレオレ系のラーメン店が流行するのは稀だろう。それなので、新規参入者は、同じラーメン店でも、もっと別のコンセプトを持った店を作ろうと試みる。オレオレ系は体育会系のノリだから、逆にあっさり系で女性が気楽に食べられるようなヘルシーラーメンにしてみるのもアリだろう。

この時点で、元々店を出していたオレオレ系ラーメン店は、新しいラーメン店の出鼻をくじいている。仮に似たようなコンセプトのラーメン店であったならば、どのような企図も一切役に立たないようにして、自店の顧客層が奪われないようにしている。自店と同じコンセプトの店を近くに作らせないという意味では、敵を自由に引き回しているともいえる。

別のコンセプトを持ったラーメン店であれば、顧客がダブることもないし、そこに争奪戦はなくなる。お互いが共存共栄ができるのだ。これも一つの「戦わずして、お互いが勝ち、Win-Winの関係が作れている」と言えよう。

ブランド力を持っていれば、いくら競合他社が何をしようと、そのキャンペーンは一切役に立たない。こちらが主導権を握っていれば、敵は勝手に自滅してくれる。それこそビジネスの達人なのだ。

[教訓]

〇ブランド力を持てば、競合他社が何をしてこようと、全く無意味になる。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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