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効果的な本の読み方

宮本武蔵に学ぶ、

「この書物に記したことについては、一言一言、一字一字深く考えてほしい。いい加減に学んだのでは道と違うことが多い。」

「兵法に勝つ道については一人一人の勝負として書き記してあっても、万人と万人の合戦の方法のことと考え、大きく見ることが大切である。」

「兵法に限って、少しでも道を見間違えたり、迷ったりすることがあると、道を外してしまうものだ。」

「この書物に書かれていることを、わが身にとっての書付けと心得て、ただ見るだけと思わず、親しむだけとも思わず物まねをするのではなく、真に自分が見出した利とするように、常にその身になってよくよく工夫しなければならない。」

(解説)

スタッフにとってみれば、一人一人のお客様との対応でしかないのだが、そのお客様の背後に何人も友人・知人がいるわけだから、これから来店される数十人、数百人、あるいは数千人の対応と思って接しなければならない。

ビジネスは、少しでもお客様のニーズをとらえ間違う、あるいはとらえきれずに迷うことがあれば、顧客離れが進んでいく。ひいては、売上が上がらず、危機的状況に陥る。それは本当に微妙なボタンの掛け違いでも、大きな差が生まれる。固定費が多いビジネスであれば、ちょっとした予算未達で資金繰りに窮することもある。

成功本等の書物に書かれていることは、一度参考にして実践してみて、自分のビジネスに合わせて考え直すとよい。決して、読むだけで納得して、満足してはいけない。そうして、その書物を自分の書物として書き換えるぐらいに、実践して試行錯誤して、成果を上げて見せよ。もちろん失敗からでも得ることはあるから、失敗談も載せておくとよい。成功談ばかりの武勇伝ばかり聞かされても、あまりリアリティがない。失敗談の人間味も読者の共感力を高める効果がある。失敗談で親しみを持たせておけば、多少成功談が誇張していても、信用度が上がる。嘘はいけない。誇張程度にせよ。

[教訓]

〇一人一人のお客対応は、お客様一人の背後にいるお客様にも対応しているつもりで対応せよ。

〇成功本等に書いてあることは、自社に合わせて実践してみよ。ただ読んで納得しているだけでなく、その本を自分で書き換えるぐらいの勢いで活用せよ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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