織田信長に学ぶ、
能登の七尾城では畠山義隆が死去し、幼児の畠山春王丸が城主となっていた。越後国の上杉謙信は能登国を支配下に置くべく、2万余りの軍を率いて侵攻する。城主が幼児であったため、長続連・長綱連父子が実権を把握。長続連は信長に救援を求め、謙信の勢力拡大を阻止するため援軍を派遣する。
長続連は上杉軍に対抗するため、百姓家町人までも城内に収容していたが、恥ずかしくも糞尿の処理能力が追い付かず、城内各所で糞尿が放置される不衛生な状態となり、疫病が発生、加えて当主の春王丸までもが病死するに至った。長続連が実権を持つことに不満を抱いていた遊佐続光らが、謀反を起こし、長一族は皆殺しとなり七尾城は落城する。
織田軍は七尾城落城を知らずに進軍を続けた。途中柴田勝家と秀吉が喧嘩別れし、秀吉が信長に報告することなく離陣。
柴田勝家は手取川の渡河を終えたところで、七尾城落城と謙信軍の松任城入場を知り、撤退。追撃され1,000人余りの死傷者や溺死者を出した。
(解説)
疫病とは馬鹿にならない。昔の戦争では、疫病のかかった死体を敵陣近くに放り込んで、敵を疫病で弱らせるのも一つの戦術として行われていた。疫病アタックとでもいおうか。
幼児とはいえ、春王丸が生きていれば展開も変わったであろう。錦の御旗がなくなれば、後は仲違いで、内部崩壊に至る。その原因が糞尿の処理だというのだから、何とも言いようがない。
内部崩壊をしていなければ、こちらも仲違いではあるが、秀吉が離陣したのは、反逆にも等しい行為だ。その意味では秀吉も運が良かったと言えよう。勝家も攻撃する理由がなくなってしまったのだから、モチベーションが上がりようがない。
まず清潔にしておくことはビジネスにおいて大切だ。営業の身だしなみとしても、清潔なことは基本中の基本である。信頼の土台ともいえる。
客商売の場合、店舗運営でも、トイレがきれいかどうかは、店を利用する上で大切なポイントとなる。特に飲食店であれば、お客様のトイレの利用頻度は高い。居酒屋であればさらに高い。ここでトイレに入る気が失せたら(文章では残せないが)、二度と利用したくもなくなる。頻繁に店員がチェックするほか、男性用小便器にはなるべくセンサー式の自動洗浄タイプにしておきたい。ボタンを押す方式だと、ボタンに不潔なイメージが付きまとうため、押す人が少なくなる。悪臭の原因になるから注意が必要だ。
[教訓]
〇清潔感は不可欠。
〇悪臭対策として、店員によるこまめの清掃は徹底させよう。
〇店のトイレ掃除は心を込めて。利用者がいつも気持ちのいいものに。それが来店率を高める。