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まずやってみるのが、成功者と凡人を分ける

成功すると思えば行い、失敗すると思えば捨てて行わず、疑わしければ少しく試みるだけです。

 

民は私闘に臆病だが、公戦には勇敢で、これも王者になるにふさわしい国民であります。

 

木の実の実り多きは枝をたわませ、枝のたわみは木の生気をそこのう。都の壮大なるは国家を危うくし、臣下の尊貴なるは主君を卑しくする。

 

(解説)

第一段落は、范雎が秦の将軍穣侯に上奏した言葉。至って当たり前のことだが、最後が重要。成功者は、疑わしい場合少し試みる。凡人は疑わしい場合は何もしない。これでは成功はしない。

 

第二段落は、范雎が秦王に上奏した言葉。自分のためには一生懸命やるが、会社のためには大したことをやらないのは、会社としての成功はしない。この言葉の如く、私利私欲には無頓着だが、会社のためには、経営者の意図を組んで取り組む。こういった従業員が会社にとって有用な存在だ。こいつは自分のことしか考えていないな、と言うのは見ればわかる。そういった人材は、入社の段階でなるべく省くのが良いだろう。最初から正社員として雇うのではなくて、最初はアルバイトから雇って、やる気があるようだったら正社員化するのが良い。そもそも正社員として最初から拘束されるのも、本当なら嫌がるくらいでないと思うのだが。相思相愛の関係かどうかもわからないのに、とにかく男女が会ったらまず結婚してから、じっくり付き合うようなものだろう。正社員なんて待遇は。最初は相手の人となりを見て、仮に付き合ってみてから、結婚相手に相応しいかをじっくり検討するのではなかろうか。そもそも正社員になりたいんです、と最初から言ってくる奴は能力に難があると穿ってかかっても大はずれはしていないはずだ。

 

第三段落も范雎が秦王に上奏した言葉。実りが売上であればよいのだが、実りが人であったとしたら、大会社は人の塊で、いざという時には足かせになってしまうかもしれない。人が多ければ多いほど、会社は弱くなり、活気を失う。全員が活気のある人材と言うわけにいかないものだ。

 

[教訓]

〇上手くいくかどうかわからないときは、まずは少しやってみよ。これが成功者と凡人を分ける境目である。

〇私利私欲のために動くスタッフは最初から入社させるな。

〇会社は大きくなればいいというわけではない。人を増やせばいいというわけでもない。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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