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ダメ人間とは絶対につながるな、時間の無駄だ

孝黜の政とは、善を遷し悪を黜くるを謂う、明主上に在り、心は天よりも昭らかにして、善悪を察知し、広く四海に及び、あえて小国の臣を遺さず、下は庶人に及び、賢良を進用し、貧懦を退け去り、上下を明良し、国理を企及し、衆堅雨集す。これ善を勧め悪を黜くるゆえんにして、これを休咎に陳ぶ。
故に孝黜の政は、人の苦しむところを知るを務む。その苦しみに五あり。あるいは小吏の公に因りて私をなし、権に乗じて姦を作し、左手に戈を執り、右手に生を治め、内は官を侵し、外は民より採るあり。これ苦しむところの一なり、あるいは重きを過め軽きを罰し、法令均しからず、罪なきに辜せられ、以て身を亡ぼすを致すあり、あるいは重罪なるに寛を得、彊きを扶け弱きを抑え、加うるに厳刑をもってり、枉げてその情を責むるあり。これ苦しむところの二なり。あるいは罪悪を縦にするの吏、告訴するの人を害し、語辞を断絶し、その情を弊蔵し、亡命を掠劫し、その枉なること常ならざるあり。これ苦しむところの三なり。あるいは長吏数守宰を易え枉、兼佐して政をなし、親しむところに阿私し、枉げて怨むところを剋し、逼切して行をなし、偏頗して法制を承けず、因を更えて賦斂し、傍に課して利を採り、故を送りて新を待ち、夤縁して挑発し、詐偽して儲備し、もって家産をなすあり。これ苦しむところの四なり。あるいは県官功を慕い、賞罰の際、人を利するの事、買売の費、裁量するところを多くし、その価数を専らにし、民その職を失うあり、これ苦しむところの五あり。およそこの五事は、民の五害なり。かくのごときある者は黜けざるべからず。この五なき者は遷さざるべからず。故に書に云う。「三載にして績を考え、幽明を黜陟す」と。

(現代語訳)
立派な政治を行うには、官吏の勤務評定を実施して、優れた人物を登用し、無能な人物を締め出さなければならない。名君は曇りのない目を持ち、人物の良しあしを見分ける。その目は国中に行き届き、見落とさず、低俗な人間を退け、優れた人材を登用する。従い、名君の下には人材が集まり、立派な政治が行われる。それは官吏の勤務評定が徹底しているからである。そのためには、どんな官吏が人民に害を与えているかを知るべきだ。それは以下の5種類の人材だ
(a) 役職をたてにして私欲を図り、権力を笠にして悪事を働く小役人。権力を握り、人民に臨み、搾取し、権力を腐敗させる。
(b) 法令の適用が適当で、重罪を見逃し経済に厳罰を科す役人。罪なき者が罪に陥れられ、命まで奪われることがある。有力者には手加減し、弱者はありもしない罪をでっちあげる。
(c) 悪事をかさね、それを訴えてきた者の口をふさぎ証拠を隠滅する役人。告発者の命まで奪う卑劣な連中だ。
(d) 長官を人形にしてその陰で実権を握り、仲間内には便宜を図り気に入らない奴は徹底的に痛めつける役人。初めから適正な法令の適用を考えていない。次から次へと税金を課し、私腹を肥やす。
(e) 功を立てようと焦る役人。賞罰を手加減して顔を売り、民間の商売に介入し、人民の仕事を取り上げる。
以上のような役人は即刻免職にせよ。人材を登用するにもこのような連中は除外せよ。『書経』にも「位について三年たてば、治績があがり、無能な人間が退けられて有能な人間が登用される」とある。

(解説)
ビジネスとは常に人ありきだ。そして人を見る目を養うことがビジネスを見る目を養うことにつながる。どういう人をリーダーにするかによってスタッフの運命は決まり、どういう人をスタッフにするかでリーダーの運命は決まる。どういう人をパートナーにするかによってリーダーの運命は決まる。

ダメなリーダーについて行くと、まるで人生報われない。ダメなパートナーやスタッフを抱えてしまうと足を引っ張られてロクな目に合わない。

それでは自分一人でやれば上手く行くのかというとそんなことはない。今度はどのようなクライアントと取引をするかによって、人生は決まる。もっともクライアントであれば、ドラスティックに取り換えやすい。嫌なクライアントは付き合わなければいいからだ。

類は友を呼ぶ。ダメな人間からの紹介だと、良い人間に合う確率は滅茶苦茶低い。ダメな人間はダメ人間を引き付けるようだ。しかし中には優れた人も入る。そういった人たちとは長く付き合っていくべきだ。むしろダメ人間の人脈から拾った優れた人間は奇跡である。奇跡とは縁である。ダメ人間は腐れ縁で早く切るべきだ。本当に時間とカネの無駄にしかならない。ネットは広大だ。優れた人間、ダメ人間とたくさんいる。でも会ったからには縁なのだ。大切にすべき縁もネットにある。

[教訓]
〇ビジネスとは人ありき。
〇優れたリーダーについていけ。ダメリーダーはすぐ捨てろ、というかダメなのはリーダーとは言わない。ダメダーとでも言っておけ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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